歩く生活を継続的に楽しむ知恵 アイデア広場 その1698

 歩ける方は、健康と言っても良いでしょう。1日に8千歩以上を歩くと、死亡率が下がることはこれまでの研究で分かっていました。ウオーキングは、軽い有酸素運動になります。このウオーキングは、末梢で循環する血液の量が増加し、疾患予防の効果があります。血液には、各器官に酸素や各種栄養素を運び供給する働きがあります。この働きが、円滑に行われる限り、健康は維持向上される可能性が高いわけです。日本では、ウオーキングが1日7000~8000歩の歩行が有効とされています。欲をいえば、1日8千歩程度の運動の中に、中強度の運動5分程度入れるとより効果があがります。この中強度の運動を5分間以上すると、うつ病の発症率は10分の1以下になるという報告もあります。ちなみに、中程度の運動とは、歩きながら仲間と話がちょっときついかなという程度の運動になります。歩行スピードに関しては、女性と男性を問わず50歳で急激に落ちてきます。そんな場合、身体にある程度、負荷をかければ、筋力は維持され、後期高齢者になっても元気に歩けるものなのです。速く歩ける人は、歩き方の遅い人に比べて死亡率が5分の1も低いという統計もあるようです。今回は、身体的健康によく、精神的健康にも良いウオーキングを長く続ける工夫を考えてみました。

 良い歩き方は、人生の財産になります。散歩やランニングなどの運動量が適切に確保されていれば、脂肪、筋肉、骨のいずれに対しても良い影響をもたらします。運動が海馬にも影響を与え、脳を活性化させることも分かり始めました。適切な運動をすれば、動きがよく、姿勢がよく、体型がよくなります。良い歩き方とは、足指の蹴りが、足裏からふくらはぎ、太ももや上半身までの筋肉へ力を円滑に伝えることになります。足指の蹴りから上半身まで筋肉の動きが、円滑に伝わることで正しいランニングやウオーキングできるわけです。ところが、歳をとるとさらに、一定の時間を歩くだけで、足、腰、背の筋肉に疲労が蓄積します。足が疲れれば、膝が曲がってきます。腰が疲れれば、腰を曲げた姿勢で歩くことになります。いわゆる腰の曲がった前傾の姿勢で、歩くことになるわけです。このまま歩き続ければ、良い運動がかえって体を壊す悪い運動になってしまいます。もっとも、これを補正するツールがあります。それは、2本のポールになります。ポールを両手に持つと背筋が伸び、左右のバランスが取れた状態でウオーキングができます。高齢者が陥りやすいバランスの崩れを、2本のポールが防ぎます。自分にあったツールを使うことも、長続きの知恵になります。

 良い歩き方から見ると、日本のシニアは進歩していることが数字で示されています。シニアの元気な状況を示す事例は、「新体カテスト」と国立長寿医療研究センターの「歩行」に見られます。「新体カテスト」は、スポーツ庁が毎年行っているものです。握力や長座体前屈など6種目が行われます。このテストにおいて、75~79歳の女性が37.4点を取り、1998年の65~69歳(36.8点)を超えてしまったのです。このテストの推移から、過去20年間で高齢者の男性は約5歳、女性は約10歳も体力的に若返っているといえる状況になっています。年代別スコアをみると、男女とも65歳以上は右肩上がりの傾向が顕著になっています。もう一つの指標が、歩行になります。国立長寿医療研究センターの報告は、「歩行」という人間の基本的動作で興味深いデータを示唆します。2007年と2017年を比べると、65~89歳までの5歳刻みの全年代で男女とも速くなっていたのです。80~84歳では男性は秒速1.15mから同1.23m、女性は同1.09mから同1.21mに向上しています。2つのデータから、日本のシニアの寿命や健康に関して、明るい未来が見えてきます。人間は、欲張りな動物です。もっと、良くなるためには何が必要かを求めることになります。

 1日に8千歩以上を歩くと、死亡率が下がることはこれまでの研究で分かっていました。でも、週にどれくらいの頻度で歩けば、効果があるかよく分かっていなかった面があったのです。そこで、京都大の井上浩輔助教らのチームが、その効果について調べました。研究費が十分でなかったようで、米国で2005~06年に実施された3千人余りを対象にした健康調査の歩行データを分析したのです。チームによると、1日当たりの平均歩数は男性が約6700歩、女性が約5800歩になったそうです。この対象から、週に1日も8千歩以上を歩かない人と比べ、週1~2日歩く人は10年後の死亡率が14.9%低下したという結果を得ました。一方、週3~7日歩く人は16.5%の低下という結果でした。分析の結果は、1日8千歩以上を週1~2日歩く人と週3~7日歩く人と同程度死亡リスクが減少するというものでした。運動する時間が毎日取れなくても、週の中で数日だけ8000歩以上の運動をすれば、健康が維持できるということが分かりました。

 この8000歩を、幸せな気分で動ければより良い運動になります。最近の幸福感は、個人の姿勢、人間関係、社会との関りという3つの要素の複合形態の中に見いだされるという説が有力です。その事例が、ソウルの高齢者と日本の高齢者に見られます。韓国の宅配事業団の待機室で、朝から高齢者が宅配依頼の入るのを待ちかまえています。軽量の荷物や書類を届ける仕事を、高齢者が待っているのです。この国では、65歳以上の高齢者が地下鉄を無料で利用できます。無料の地下鉄を使えば、宅配を安く請け負うことができるために依頼は多いのです。宅配歴6年の73歳の老人は、地図アプリを使いこなしてスムーズに配達をこなしています。1日の稼ぎはおよそ約1700円で、月に51000円を稼ぎます。この国での月51000円の収入は、年金を上回る額になります。韓国では、老後の保障を年金だけでは十分に行うことができないのです。でも、彼らは楽観的です。歩くことは健康に良いし、毎日決まって出かけるところがあって幸せだとポジティブです。日本の高齢者も、負けてはいません。たった3部の新聞を、配達するおばあちゃんがいます。おばあちゃんは、毎朝4時頃新聞を3部取りに来て、隣に配って一日100円ほどの賃金をもらうのです。一日100円が1カ月になると、3000円ほどになります。このおばあちゃんは、この3000円を使ってお孫さんにお菓子を買ってやるのが楽しみなのです。このおばあちゃんの新聞配達は、韓国のシニアと同じように、生きがいを享受しています。この働く中には、個人の姿勢、人間関係、社会との関りがあり、そしてウオーキングがありました。

 余談ですが、面白いデータがあります。10万ドル超の純資産を持つ人は、中国がアメリカを追い抜いて、世界最多となりました。純資産10万ドル超の成人数は、2019年時点で中国が1億1300万人になりました。アメリカの純資産10万ドル超の成人数は、1億300万人になります。信じられないことですが、10万ドル超の成人数は日本が5500万人になります。日本は2人に1人がこの層に入り、中国は10人に1人というわけです。つまり、金融庁が推奨する2000万円の確保の下地は、日本人の半数にはあるということになります。そこで、お話は資産の運用に向かいます。桐谷広人さんは、優待株の投資家として有名です。彼は、優待株への投資だけで4億円の資産を築いています。桐谷さんは信用取引をしないで、現物株取引のみで優待株投資が中心になります。金で払うのは、家賃や光光熱費、電話代などだけのようです。楽しいことに、ほとんど現金を使わず優待品や優待券で生活しているのです。彼は、配当と優待を合わせた総合利回りが4%以上の株を購入するそうです。2000万円の株を持っている方は、この方式で行くと、年間80万円の収入があることにあります。少し、簡素な海外旅行も2~3回できるかもしれません。

 最後は、楽しいウオーキングの継続になります。日本の国民は、1500万円を5500万人半ほどが持っていることになります。1500万円の資金は、国民の半分程度が持っています。この資金を、桐谷さんのように優待株の形式で保有します。100株15万円程度の銘柄を100銘柄買います。現在の株の状況を見ると、配当が4%とはいかなくとも、2%程度にはなるようです。年間、30万円ほどの配当がもらえる計算になります。30万円の収入も、これはこれで楽しいですが、これ以上のメリットが出てきます。100銘柄の配当は、普通年2回になります。この配当を郵便局でもらう方式にします。年間、200日程度郵便局に、ウオーキングで通い歩く習慣を身に付けることも楽しいかもしれません。歩いて健康になり、その上でお金が少し入る生活を満喫できます。でも、ウオーキングと少額の配当だけの楽しみでは、ものたりません。そこに、見守り活動などのボランティア活動を加えると、より幸福に近づくことになるかもしれません。

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