自然に勉強をする子ども達   アイデア広場 その1686

 小学校や中学校に入ると、他のお子さんが気になるようです。でも、みんながやっているからではなく、「うちの子にはこれが大切」という視点で見極めることが求められます。受験勉強だけやっていても、頭をよくすることはできません。学業の成果は学校、家庭、塾のトータルによって決まり、塾だけで決まることはないようです。その日に習ったことは、その日のうちにマスターする習慣をつけることです。これは頭で考えてやることではなく、体が当たり前のように行うようにしておくことが成功の秘訣です。勉強するためには頭を働かせるのではなく、体が動いてしまうようになれば、人生の成功を勝ちとったともいえるかもしれません。

 勉強を考える時、自分の身体や精神の状態だけでなく、友達関係などの要素が大切になります。対人関係の中で、安定した精神の状態が、大切な要素になります。勉強は、孤独な作業から生まれるのではなく対人関係の中から育ってくるものです。自己の習慣と対人関係は、学習の成就において大切なものになります。勉強などで頭を使ったときは、脳の表面にある大脳新皮質が疲労します。この疲労は、意外と早く回復します。大脳新皮質の疲労は、5分程度の睡眠でも回復すると言われています。難しい疲労は、別にあります。人間関係などのストレスによる脳の疲労は、脳の奥のほうの古い皮質にたまっています。この古い脳の疲労は、じっくり眠らないととれないのです。強いストレスがあれば注意力も低下し、脳の働きも悪くなり記憶が落ちるものです。テスト期間中とその前後は、人間関係のストレスを軽減しておくことが求められます。

 勉強において、自分の目指すレベルに至るまでには、必ず「退屈で単純なプロセス」が存在します。たとえば、中学の教科書にある英単語は、1200語程度です。これを覚える作業は、単調で反復の多いものになります。「力を伸ばすこと」と「力を維持する」のバランスをとることが難しいと言われます。要は、1200の単語力を維持しながら、英語力を伸ばす勉強をすることが求められるわけです。この単純な勉強をする過程には、スランプやモチベーションの低下が必ずやってきます。単純な学習で大切なことは、スランプをなくすことではなく、その期間をできるだけ短くすることになります。調子のいいときと悪いときに訪れるスランプの波を、できるだけ少なくすることになります。面白いことですが、高い目標を持っていない人は、スランプに陥りません。学習をしない人には、スランプが訪れないのです。スランプは努力している人が、目標に到達する経過における停滞といえるものです。努力を続けていけば、いずれスランプを乗り越えていくものと、楽観的にとらえても良いものかもしれません。

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