若くて、元気で、スマートに生活する知恵  アイデア広場 その1707

 世の中に、若々しく太ることもなく、若々しさを保持する人生を手に入れたいと願う人がいます。疲れにくく、風邪などの体調不良を寄せ付けない人生を手に入れたいと願う人もいます。頭も常にさえ、クリアな思考で物事をスムーズに意欲的に進められる人生を手に入れたいと願う人もいます。これらの願いをかなえる医療保険制度が、米国にはあります。コロナ禍の中で、米国は7600万人の感染者と90万人の死者を出しました。でも、この国では確実に守られている人たちがいます。富を持っている人たちは、高額な医療保険に入っています。彼らは、コロナの感染症から守られていました。米国の医療保険は、面白い仕組みを持っています。予防医療を重視しているのです。予防医療で、病人を減らすことで会員の健康を維持増進し、保険会社と医療機関は多くの利益を得るという仕組みを構築しています。手術より、検診のほうが費用は安くなります。病気になれば、医療機関には高額の治療費を払うけど、会員が健康であれば、診療費や手術費を払うことはありません。保険会社は、高額な保険金のもらい得となるわけです。保険加入者が病院に来なければ、来ないほど儲かるという賢い仕組みを構築しているのです。保険会社による医療保険の仕組みが、健康を維持する働きをしているのです。保険会社は、利益を上げています。そして、富裕層は健康を享受している流れがあります。その富裕層は、健康と行動力を手に入れ、ますます富を増しているのです。

 この米国でも、困ったことが起きています。それは、肥満です。おいしい食事が週に5回、6回と続くとどうしても栄養が偏り、カロリーを過剰摂取することになります。特別においしいものというのは、往々にして高カロリー、高塩分、高糖質、高脂質になります。塩分摂取が増えてしまう外食の代表は、焼肉と寿司になるようです。動物性脂肪と塩の食べ合わせは、動脈硬化を進行させ、高血圧の原因となります。この動物性脂肪と塩の食べ合わせは、高血圧の原因となることが疫学調査でも明らかにされにされています。もちろん、焼肉を食べる時には、たっぷり野菜も食べることが高血圧の予防になることは理解されています。特に、緑色野菜に多く含まれるマグネシウムは、高血圧を防ぐ代表的な栄養素になります。このマグネシウムは、血管壁にある筋肉を弛緩させ、血圧を正常に維持していきます。おいしいものには、栄養バランスや健康づくりといいった観点とは違う食の価値があるようです。この食の価値に負けると、肥満と言うマイナス要因が生まれます。

 食生活の乱れがあるとLDLが増え、生活習慣を改善すると HDLが増える仕組みが身体にあります。LDLは悪玉コレステロール、HDL善玉コレステロール呼ばれています。LDLは、コレステロールを体中の各細胞に運びます。HDLコレステロールはそれぞれの細胞で余ったコレステロールを回収します。2つの違いは、LDLコレステロールは「運搬業」で、HDLコレステロールは「回収業」ということになります。LDLコレステロールとHDLコレステロールのバランスがとれていれば、問題はありません。LDLコレステロールとHDLコレステロールのバランスが崩れると、問題が起こります。LDLが高いと、心筋梗塞など血管が詰まる病気になりやすくなります。この病気を防ぐ救世主が、ラムナン硫酸になります。ラムナン硫酸には、動脈硬化の原因となるLDLコレステロール値を選択的に下げる働きがあるのです。さらに優れた効果は、この物質が悪玉と善玉のバランスを保つということなのです。つまり、コレステロールのバランスを、ラムナン硫酸を含む海藻が整える働きがあります。海藻が、肥満の抑制する食物として人気が出てきた理由がこの辺にもあるようです。

 糖尿病や肥満症に悩む国は、多いようです。糖尿病は、イギリスが30.2%、アメリカが28~35%、日本は16.7%と少なくなります。この数字や日本人の平均寿命の長さから、日本の食材に注目が集まるわけです。カロリー摂取の多いことが原因の糖尿病患者は、脳梗塞や心筋梗塞、悪性腫蕩、認知症になる確率が6~7倍も高いというデータがあります。でも、人類の長い歴史では、糖尿病が非常に特異な疾患であることが分かります。現代の飽食の状態は、数万年におよぶ人類史の中では、ごく最近のことでしかないのです。長い飢餓の時代を経る中で、人類の遺伝子は飢餓に備えるように設計されてきました。現在、食料が余って処分に困るほどの飽食状態が世界各地で見られています。近年、肥満は万病の元と言われるようになりました。肥満が、風邪を上回る悪役になっているようです。肥満が進むと、糖尿病になります。糖尿病患者が世界では、4億2500万人になったと言われています。日本でも、1000万人の糖尿病患者がいると推定されます。厄介なことに、糖尿病になるとがんの発症確率が高いという説もあります。糖尿病とがんの両方にとって、肥満の放置は危険だと言えます。最近の学説では、糖尿病などを悪化させる慢性炎症が注目を集めています。

 最近、サイトカインという言葉を聞くことが多くなりました。サイトカインは、細胞間のコミュニケーションに使われるタンパク質のことになります。これは、端的にいえば、細胞間の「サイン」となる物質です。たとえば、炎症性サイトカインが放出されれば、「炎症を起こしなさい」のサインということになります。このサインが出ると、免疫細胞は活性化されて、問題の細菌やウイルスに攻撃を仕掛けます。攻撃は、炎症を伴うことになります。この炎症が進むと、本来は身体を守る防御機構が、逆に体の内部から身体を攻撃してくる事状況が生まれます。問題は、肥満の場合にも、脂肪細胞で炎症を起こしていることなのです。高血圧や動脈硬化でも、血管の内皮細胞に炎症が起きているのです。糖尿病では、インスリンを分泌する膵臓の細胞に炎症が起こります。基礎疾患が多いほど、炎症を起こしている細胞が増えることになります。これらの慢性炎症が起きている臓器では、炎症の火種が常にくすぶった状態になっているわけです。高齢者にとって重要なことは体内の炎症レベルを下げて、生活習慣病を予防改善することです。炎症レベルを下げることは、がんや心筋梗塞などの血管の病気を遠ざけて健康寿命を延ばすことにもつながります。蛇足になりますが、最新の医学では、「高LDL=心筋梗塞」ではなく「高LDL十炎症=心筋梗塞」という説が有力になっています。

 余談ですが、米国では「予防医療に100の投資を行えば300の医療費を節約できる」と医療経済学者が提唱しているようです。米国民の中には、自己防衛すべく健康雑誌や書籍から情報を得て、予防医療を自ら実践している方が増えています。病気になる心配をする前に、そうならないように避ける手段をとることが賢明な生き方でもあります。予防医学に関心のある方が注目しているのが、欧米に比べ、平均寿命が長い日本人の生活様式です。長寿の原因を、日本の食材に求める風潮もあるようです。その注目される食材の中に、海藻があります。日本人は、海藻によってより多くの短鎖脂肪酸を得る特殊能力を持っています。短鎖脂肪酸は、肥満や生活習慣病を予防する重要な健康因子といえます。米国やヨーロッパでは海藻食のブームが起きています。海藻は、栄養価が高く、美容健康に効果があるスーパーフードとして注目を集めているわけです。海藻は、紅藻晦苔、天斡、褐藻(コンブ、ワカメ)、緑藻(アオサ、海ブドウ)に分類されます。その中で、ヒトエグサには「動脈硬化、心疾患などの予防」など、食べるだけでも様々な効果があるとされています。ヒトエグサは、緑藻に含まれます。私たちがよく食べるアオサ海苔や青ノリは、ヒトエグサの通称になります。ヒトエグサの真価は、その水溶性食物繊維のラムナン硫酸にあるいうわけです。

 肥満は万病の元と言われるようになりました。肥満が、風邪を上回る悪役になっているようです。肥満が進むと、糖尿病になります。肥満が良くなければ、良くする解決策を見出せば、ビジネスチャンスになります。そんな解決のヒントが、短鎖脂肪酸になります。短鎖脂肪酸は、腸管免疫の維持と充進に重要な働きを持つことが分かってきました。短鎖脂肪酸とは、酢酸、酪,酸、プロピオン酸などの総称になります。たとえば、豆類の食品に含まれる食物繊維を腸内細菌が消化する過程で、短鎖脂肪酸がつくられます。食物繊維の摂取には、不溶性食物繊維と水溶性食物繊維を2対1の割合で摂るのが理想といわれています。不溶性食物繊維の代表的な食材は、大豆、サツマイモ、おから、トウモロコシになります。水溶性食物繊維は、バナナ、リンゴ、わかめ、なめこ、サトイモ、納豆などが代表的です。このわかめが海藻として、外国の方に人気が出てきているということになります。食物繊維を取る方は、腸内細菌が多くなることが知られています。さらに、腸内細菌の働きにも良い影響を与えていることが分かったわけです。決して、1種類の海藻だけで、良い結果を得ることはできないことも、常識になってきています。このようなヒントから、新しい食材や調理法なども考案してほしいものです。

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