不眠と便秘を同時に解決する知恵  アイデア広場 その1677

 子どもが勉強や運動を続けるためには、しっかり食べて、よく寝ること大切になります。短時間睡眠で幼児期を過ごした子どもは,小学校に入ってから、授業に集中できません。「10~20分」たつと集中力を失って、歩き回るという行動特徴がみられます。睡眠ともう一つの問題行動の要素が、便秘になります。NPO法人日本トイレ研究所の調査結果を見ると、便秘で困っている子どもがいることが分かります。便秘状態の子どもは、全体の16.6%にもなるようです。さらに便秘予備軍の状態にある子ども達は、20.7%にもなります。便秘で身体的にも精神的にも、そして社会的にも不都合な状態で、授業を受けることになるわけです。

 一方、快便であれば、授業に集中できるようになって勉強もはかどることになります。6歳児で8割の子が朝食を食べていても、朝に排便があるのはわずか、3割ほどなのです。では、便秘を改善するにはどうすれば良いのでしょうか。夕食で食べた物の中で消化のよい食物の残りかすは,翌朝にはもう大腸に着いています。食物を食べると,消化の良い物では, 7~9時間ほどでうんちになります。朝の胃は、空っぽです。空っぽの胃に朝食が入ると,胃は食べ物が入ったことを脳に伝えます。空っぽの胃に朝食が入ると,消化吸収された残り「かす」を出すために腸が蠕動運動を始めます。蠕動運動を始めると、食物残置を押し出そうとします。食物残置を押し出すときに,内に満ちるだけの残り「かす」のある方が良いのです。10時間ほど眠るとするならば,排泄の準備ができた状態になるわけです。睡眠と食事の重要性が、ここで明らかになります。

 便秘で仕事に集中できなければ、成果を上げることが難しくなります。一方、便秘でなければ、仕事に集中できるようになって、業績をあげることができます。この便秘は、腹痛や食欲低下、慢性疲労、痔、肌荒れなどを引き起こします。ストレスの強化要因になってしまうわけです。ウンチは我慢をすると、より硬くなり、便秘を引き起こします。便秘が原因で、強烈な腹痛を起こすケースは珍しくありません。我慢を繰り返すと、硬さかどんどん増していきます。医学的には、便秘の子は尿路感染症になるリスクが高まります。幼少期にウンチを我慢すると「小児慢性機能性便秘症」になりがちです。この小児慢性機能性便秘症の体質になってしまうと、成人になっても引きずる人が少なくないようですさらに最近は、便秘がうつ病や認知症などにもつながると言われるようになっています。

 このウンチの知見から、睡眠の知見も理解されるようになりまました。睡眠では、早寝を強調するより、「早起き」を習慣化することが大切になります。人間の体内時計は、朝起きてから14時間前後で眠たくなると言われています。朝6時頃に多少無理やりにでも「起こす」のです。朝6時頃に「起こす」と、夜の8 ~9時には眠気が襲ってきます。夜の8 ~9時には眠気が襲ってくるので、このタイミングで寝床につかせるわけです。朝6時頃に起こすことを2週間ほど継続すれば、早寝早起きの生活習慣が確立されます。と同時に、便秘も解消に向かうことになる仕組みが完成します。

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