世界の人々や国々が、お互いにウインウインの関係になれば、ハッピーな世界が実現します。たとえば、日本や韓国、そして台湾は、外国人労働者を大量に受け入れています。そして、これらの国や地域は大きな恩恵を享受しています。たとえば、韓国政府は、留学生を高校段階から誘致する流れを作っています。地域に早くからなじませ、地域の大切な「人財」として受け入れています。地域住民と深い関係をつくるなかで、韓国語と文化を学び、地方復活の原動力になってもらいと考えています。韓国北東部・江原道にある京東大学校に近い観光水産市場での光景です。屋台で、客を呼びこむ留学生の姿がありました。観光水産市場では、料理を作り、サービスをする留学生の姿が多くみられます。留学生の言葉を借りると、学費と生活費を稼ぎ、ビジネスを学んでいるとポジティブです。韓国には、年間2500万人の観光客が訪れます。その観光地の担い手が高齢化で、消滅の危機にあるとも言われています。地方では、保育園、病院、スーパーマーケットなど、生活に欠かせないインフラも崩壊しつつあります。留学生は、人手不足を補う救世主のような存在になっています。留学生には、ビジネスと韓国語、そして韓国文化が勉強できると「一石三鳥」のメリットがあるとの見方もあります。
一方、外国人労働者は、いずれ帰国する方が大半です。帰国する方が、帰国後も豊かな生活を送る仕組みも必要です。そのモデルが、パソナグループが、2024年からベトナムで始めた「おかえりジョブ」になります。日本居住経験あるベトナム人の多くが、帰国後に地元企業に就職している実情がありました。現地に進出した2000社以上の日系企業が、「即戦力」を見逃しているとの問題意識があったのです。日本居住経験のある人材が、ベトナムでは日系企業の即戦力になります。日系企業は、日本の礼儀作法や商習慣を知る人材が即戦力になることを熟知していました。この「おかえりジョブ」は、求職者を限定しています。おかえりジョブは、技能実習や留学で日本に1年以上の居住歴があるベトナム人に絞っています。自国経済(ベトナムやインドネシアまど)の発展には、時間がかかります。日本の企業であれば、この時間を短縮できます。その短縮するには、日本居住経験のある人材が欠かせないわけです。企業は日本語能力よりも、時間を守るなど日本の職場への理解を求めているようです。「おかえりジョブ」がベトナム人求職者と日本企業をつなぐ架け橋になっています。
将来を見据えたウインウインの関係を、今から準備しておくことも楽しいことになります。その準備は、太陽光パネルの再利用になります。日本でも太陽光発電システムは、2030年代後半から年間50万~80万トン分が寿命を迎えます。現在、日本のパネルの再資源化の技術は進歩しています。岡山県新見市ある新見ソーラーカンパニーが、新しい技術を開発したのです。この企業が開発した太陽光パネルのリサイクルでは、熱分解炉を活用しています。熱分解装置に充満させた600度を超える水蒸気で、パネルを15~20分程度加熱します。接着剤とプラスチック材のバックシートは、気化してはがれてしまいます。水蒸気とともに接着剤やプラスチックを回収、水と有機物に分離します。分解後には、ガラス片、銅線、そして太陽電池のセル片は残り、二酸化炭素を排出せずに処理が完了するという優れものです。これまで70%程度にとどまっていたリサイクル率は新方式で約95%まで高められるのです。この企業は、太陽光パネルの分解だけでなく、再生ができる工程も視野に入れているようです。廃パネルの回収から分解、そしてシリコンなどの再資源化という一連の処理技術は、さらに円滑になるように構築されていくでしょう。でも、このリサイクルを円滑に行うことのできる人材が不足しているのです。
廃パネルの回収とリサイクルは、将来において全世界の国々が抱える問題になります。日本は、そのモデルを構築しつつあります。でも、人材が不足しているわけです。この不足を、海外の人材に頼る発想が出てきます。日本においてパネル補修や再資源化企業で研修し、技能を身につけてもらうわけです。将来必要とされる人材を招致して、育成しておくことは有益なことです。日本で研修を受けた技能者は、祖国の廃パネルのリサイクル事業に携わり、各々の祖国に貢献する仕組みを作るわけです。人材育成の期間は、日本企業も人手が確保されます。将来に向けたウインウインの関係が、太陽光パネルの再利用を通じて構築されることになります。
